口の健康が全身に及ぼす影響と、クリーニングの大切さ|歯医者業界の専門家が解説
2024/07/09
歯の健康は、体の健康に密接な関係があります。歯についた細菌が炎症を引き起こし、全身の健康に悪影響を与えることがあるためです。そして、その予防策として、定期的な歯のクリーニングが必要不可欠です。今回は、歯医者業界の専門家が、口の健康が全身に与える影響と、クリーニングの大切さについて解説します。
目次
口の健康が全身に影響を与える理由とは
口の健康は全身の健康に密接に関わっています。口の中には、身体に入ってくる物質を摂取する口から胃腸に向かう消化器官や、呼吸を支える口蓋や咽頭があります。口の中の細菌感染は、全身の健康に影響を与えることがあります。歯周病は、心臓病、糖尿病、肺炎などの疾患との関連性が報告されています。歯周病菌が血液中に侵入することで、全身の炎症反応が起こってしまうためです。また、口腔内からの細菌感染は、人工弁やプレート手術の患者にも危険をもたらすこともあります。さらに、歯を食べ物を噛むための器官と認識し、食事を十分に噛むことは健康な食生活を保つためにも非常に重要であることがわかっています。口内環境を健康に保つためには、定期的な口腔ケアと歯科医院での健診が必要です。口腔内の問題がある場合は、早期発見・治療が重要となります。全身の健康を維持するためには、口の健康もきちんと管理することが大切です。
歯のクリーニングはなぜ大切なのか
歯のクリーニングは、口腔内の健康維持に欠かせない重要な処置です。毎日の歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石は、時間が経つにつれて歯肉炎や歯周病の原因となります。歯科医師によるクリーニングは、プロフェッショナルな技術を用いて、丁寧に口腔内の清掃を行います。これにより、歯垢や歯石を除去することができ、口臭や虫歯、歯周病の予防につながります。また、クリーニングを受けることで、虫歯や歯周病の発見ができ、早期治療が可能になるため、歯を長く健康的に保つためにも欠かせない処置です。歯科医師 歯科衛生士による定期的なクリーニングを受けることで、美しい歯並びや健康的な歯肉を維持し、心地よい口腔内を手に入れることができます。
口臭と全身の疾患の関係性とは
口臭は、一定の範囲内である程度の臭いがすることはよくあるものですが、強烈な口臭は多くの人々にとって非常に不快なものとなります。しかし、口臭には、口腔内だけに発生するものだけでなく、全身の病気によって引き起こされる可能性もあります。例えば、胃カメラの前に息を嗅いだ医師が、あなたの口臭によって胃からの反応を感じた場合、胃の疾患が疑われることがあります。また、糖尿病や腎臓疾患などの全身疾患も、口臭を引き起こすことがあります。このように、口臭は単なる口腔内の問題だけではなく、全身疾患を反映する兆候としても注目されています。歯科医師は、口腔内の健康だけでなく、全身の健康についても注意を払い、口臭が起こる原因を正確に診断し、適切な治療を提供することが求められます。